パラダイス・ネクスト
よく国同士の合作の作品ってありますよね。
あれってなんか好きではなくて、絶対どっちつかずの中途半端作品になるからと個人的に思っていて。
合作とまではいかなくても、全編海外ロケを敢行とかも危険な香りしかしないってのが僕の持論なんですw
さて今作パラダイス・ネクストは全編台湾でロケを撮影しているそうで。
僕の危機センサーがビンビン鳴っていますw
それでも妻夫木聡×豊川悦司のコンビによるサスペンスノワールと聞いたからには、ぜひとも観たいと思ったわけで、今回観賞となりました。
僕の予感が的中しない事を祈ります。
よろしければお付き合いくださいませ。
感想
映像や音楽は素晴らしい、役者さんも素晴らしい、だけど物語がいまいち伝わってこないしよくわからない。
楽園ってなんだ?
意味不明でつまらないという意見に納得してしまった・・・。
以下ネタバレがあります。
ストーリーに余白が多すぎる
映像や音楽といった演出的な面ではすごく練られていて見応えがあったんですが、肝心のストリーの部分ではだいぶ不満がありました。
まずやたらと長く回すんですよね。
冒頭牧野と島が出会うところからすごく長い。
特に話をするわけでもなく、牧野は味の感想を言いながらひたすら麺を食べてる。
島は島で話しかけられても答えることなく、ただ黙って食べて飲んでいるだけ。
結構な時間これが続くんですよ。
結局牧野が完食しちゃって、「島さんなんとか言えよ」と言われて初めてしゃべった一言が「おまえ誰だ?」と。
5分はあったんじゃないでしょうか、意図的なのかもしれないけどちょっと笑ってしまいました。
あとはやっぱり説明がなさすぎるんですよね。
もちろんセリフでガーっと1から10まで説明されても困るんですけど、情報が少なすぎてなんでこうなるんだ?っていうことが多々あるんです。
過去に恋人?が死んだ件で、なんで彼女がクスリを守られて死ななければいけなかったのか、それを命じたのは誰なのか。
牧野は加藤に言われてやったといっていたのに、その加藤はなぜか殺されてしまったしその理由も語られず。
黒幕的な存在が出てくるわけでもないので、ホントに意味がわからない。
そもそも牧野が島にとって救世主といっていることもよくわからない。
事件の真相を知ることが島にとって救世主になるのか?よくわかりません。
ふたりが逃げているのもよくわからないんですよね。
加藤が牧野を殺せといっていたのに、その加藤が殺されてるわけだから何から逃げているのかがもうわからない。
殺し屋がいきなり車に乗っていたのもなんで?だし、なんか無抵抗で島にやられちゃったしw
もうなにからなにまでよくわからないんです。
なんとな〜く雰囲気だけで、ふわっとした感じでストーリーが進むので、なんで?の連続すぎて途中から思考停止してしまいましたw
美しい映像と幻想的な音楽がいい
ほぼ現地のスタッフで構成し、全編台湾でのロケを撮影したとあって、雄大な自然の風景などはとても綺麗でノワール作品とは思えない穏やかな雰囲気を映し出していました。
音楽に関しては監督が音楽家ということもあり、映像に合わせた幻想的な感じが心地よかったですね。
民族曲っぽい楽曲が多く使われていたのも、台湾の自然と合っていました。
物語が裏社会の人間達のお話なので、全体的に落ち着いた暗めの演出になっているようでした。
印象的だったのが、みんなで楽園に行こうとなり車で遊びに出かけるシーンなんんですが、今までギクシャクしていた3人が初めて打ち解けて自然に楽しんでいるんですね。
とても楽しそうなんだけど、ここで流れている音楽はとても物悲しい感じの曲が流れているんです。
これから3人に待ち受けているラストを暗示させるような切ない曲が、実際の映像と対比的に描かれていて、静かなのにインパクトのあるシーンになっていました。
映画「パラダイス・ネクスト」を評価!
はまはま的評価 ⭐️⭐️⭐️⭐️ 4/10
ストーリーが入ってこなくて、終始フワッとしていました。
映像や音楽はとても良かったので余計に残念です。
役者さんの演技も素晴らしかったです。
もう少し、しっかりとしたストーリー描写があって欲しかったなあ・・・。
退屈な時間になってしまったのが本当に残念。
終わりに・・・
全体的にオシャレだし、ひとつひとつのシーンはキレイで叙情的なぶん、もったいないなって思ってしまいました。
役者さんの演技も素晴らしんですよ。
妻夫木聡さんのウザい感じとか、豊川悦司さんの何も語らなくても表情でわかる感じとか。
あとニッキー・シエさん、とても可愛らしくて一気に好きになってしまいましたw
ホントにストーリーだけがなあ・・・って感じで期待感も高かっただけにだいぶ肩透かしを喰らってしまいました。
脚本が悪いのか監督が悪いのか。
あ、両方やってるからやっぱり監督が悪いのかなあw
以上、ありがとうございました。